MGSB『十角館の殺人』編 その6
おもしろくなってきました。
ネタバレ注意。
第五章
「三日目・島」
1.何が起きたか
正午近く、アガサは目を覚まし煙草を2本吸うと部屋を出てまっすぐ洗面所に向かい洗顔と化粧を済ませた。
その後ホールに戻り片付けをしている最中に「第一の被害者」のプレートが付いていることを発見し、悲鳴をあげる。
悲鳴をあげる寸前に「ことっ」とどこかで物音がしたように感じている。
背後のドアが開き、真っ先に既に身繕いが済んだ様子のカーが飛び出した。
カーはドアの名札の上にプレートが被さっていたので誰の部屋かとアガサに尋ねた。
アガサがオルツィの部屋と答えるとポウは真っ先にドアに駆け寄り、開いた。
鍵はかかっていなかった。
部屋は暗くベッドの上に胸元まで毛布がかかり、顔にはオルツィ自身の紺色のカーディガンがかかっていた。
ポウはカーディガンの下を確認するとそばまで寄っていた他の5人に顔を見ないように告げる。
その後再びカーディガンを持ち上げ身体を調べ、部屋を出て鍵を閉めようと皆に告げた。
エラリイはいつの間にか部屋に入り、窓際の机から鍵を取り上げ、窓の掛け金が外れていることを告げた。
ポウはエラリイから鍵を受け取り窓も閉めるように答え、オルツィは絞殺されていたと言った。
カーは詳しく現場と死体を調べさせろと反抗した。
言い争う2人だったがヴァンがカーを引き摺り出し、ポウは鍵をかけた。
ホールで話し合う一同。
エラリイからの要請でポウは調べて以下のわかったことを話した。
・オルツィの首にはナイロン製の紐が巻きついたままで他殺で間違いない。
・抵抗の形跡はなく、事前に昏倒させられた痕もなかった。
・死体を整えた形跡があった。
・左の手首から先がなかった。
・出血の量からすると死亡後に切り取られたとみて間違いない。
・死亡推定時刻は今朝の7時から8時、幅をみて6時から9時くらいと想定。
カーはポウが犯人でなければ信用できると皮肉をいった。
その時間のアリバイは誰にもなく、動機に関してはカーが振られたことが当てはまるのではないかとなったが、アガサはカーが犯人なら死体を整えたりしないと嘲笑した。
その後、カーを除いた5人は本土と連絡を取る手段がないか二手に分かれて島の探索を始めた。カーは猫島を眺めながら悪態を吐いていた。
ポウ、ヴァン、アガサは島の南から東にかけて見回った。
エラリイとルルウは桟橋のある入江と青屋敷跡の横の岩場を見た後に林の中を抜ける小道を進んだ。
エラリイはルルウに外部犯の可能性を示唆した。
また、中村青司が生きている可能性についても話した。
2人が小道を抜けて崖の上に出るとカーは2人の姿を見るなり何も言わずに立ち去った。
2人は猫島に誰かがいる可能性も話したが、話をよそにルルウは何か引っかかっていることがあった。
夕食後、アガサがエラリイに手品をせがみ、次に謎かけや言葉遊びの話になった。
エラリイは口を滑らせもういないオルツィに話を振ってしまいその場は冷え切った。
カーはアガサにコーヒーを頼み、エラリイたちはコーヒーを飲みながら本土と連絡をつける方法について話を切り替えた。
エラリイが青屋敷に地下があった可能性について話しかけた時、カーが倒れそのまま毒死した。
カーの死後、議論が始まった。
ポウの見たところカーに使われた毒は
・効果の速さから毒性の強いもの。
・呼吸困難と痙攣を起こしていたから神経毒の可能性が高い。
・主な毒物で上記に該当するのは青酸カリ、ストリキニーネ、アトロピン、ニコチン、ヒ素、亜砒酸などがある。
・しかし、アトロピンやニコチンで見られる散瞳が見られなかった。
・青酸化合物が持つ独特なアーモンド臭もなかった。
コーヒーを用意したアガサが怪しいとなったがその時の事実を整理すると
・トレイの上にコーヒーカップ6、角砂糖の箱、パウダーミルクの瓶、スプーンが7本。
・カップを取った順番はエラリイ、ルルウとカー、ポウ、アガサ、ヴァン。
ルルウは疑っていたためアガサがコーヒーを入れるのを監視していたが不審な動作はなかった
エラリイによるマジシャンの手技で毒を入れた可能性、遅溶性カプセルの可能性、毒物の入手が可能だった人物の可能性なども話した。
カップに事前に毒が塗られていた可能性についても論じた。
毒入りのカップを判別できる目印になるようなものは見当たらなかった。
結局、犯人や方法について特定することは難しいと判断した一同は眠ることにした。
ポウは全員で同じ場所で寝たほうがいいのではないかと言ったが犯人の可能性がある人物たちと共に寝ることができないというアガサからの反抗を受けてそれぞれで寝ることにした。
2.登場人物
・アガサ←New!
皆の前では吸わないが喫煙者
印象:最初に部屋出た時に洗面所行くまでにプレート目に入らんもんかね。
・カー(故人)←New!
毒殺された。
印象:自分の正面が誰の部屋か覚えてないことあるか?
・ポウ←New!
大病院の後継にして医学部きっての秀才らしい。
印象:死因などを一方的に伝えることができる医者が犯人だったらフェアじゃないから信じて良さそう。
ただオルツィに関して幼馴染的にオルツィがみんなに隠してたようなことを見つけてしまって黙っておいたとかはあってもおかしくない。
・オルツィ(故人)←New!
絞殺された。左手首が切り取られていた。
印象:ほんとに最初に死ぬとは…
・エラリイ
マジックの際に赤裏のと青裏のを使い分けてるっぽい。
印象:探偵ヅラしてんの気に入らないねぇ
・ルルウ
印象:何を忘れてるんだ。今の手持ちのデータで推理できるの?
・ヴァン
印象:お前の薬で深い眠りにつかせたとかじゃなくて?いくら寝てる間とはいえ抵抗なしで絞殺ってできんの?
3.推理
1日で2人死ぬとは思わなかった。
気になっているのはアガサが悲鳴をあげる直前の物音とルルウが引っかかっていること。
前回以前も含めた今ある謎
・千織の死
・角島事件の真相
・手紙の差出人
・プレートの設置者
・物音の正体←New!
・ルルウの記憶←New!
→中村青司の話としていた時に
「そんなことがあるはずがない、と思う。──が、しかし。」
となっているので関係してる?思い出さなければならないとあるから千織のことか?
また、漁師が島の向こう側は潮がきつくてどの船も避けると言っていたことか?(だから猫島から来るのは不可能的な)
もちろんここにオルツィとカーを殺害した犯人のその目的や手法も入ってくるが、そこら辺はデータが足りないように思える。
まぁ、一応やっておくか。
まずはオルツィの件について。
アガサは昼近くに起きたが「他の者たちが起きている気配はない」はずだったが、悲鳴をあげた時に真っ先に出てきたカーの身繕いが済んでるのは何故か。隣の部屋だったのに。
また、アガサは起きてから動き出すまでに1時間かかるということだったから起き出しは11時くらい?
ベッドに入ったのが3時くらいで死亡推定時刻は6時から9時。
うーん?
カーの件について。
夕食後「オルツィの部屋の正面に当たる席を避けて取り囲んでいた。」
マジックの際にエラリイは「隣席のアガサ」の目を覗き込むように見た。
アガサがコーヒーを淹れてきた際に残った一個をトレイに載せたまま「隣席のヴァン」に差し出した。
カーが倒れた際にポウが駆け寄った。ポウの身体に突き飛ばされて「ルルウがよろめいて」自分の椅子を倒した。
「ルルウの席はちょうど台所の正面で、角度的にもアガサの手元がよく見える位置」だった。
※厨房と玄関の扉は両開きだから矛盾はない?
初日の席
昼食時、エラリイが「隣席のヴァン」に向かって囁きかけた。
夕食後
コーヒーを配り終えるなりアガサが「エラリイの肩」を小突いた。
ポウが「隣席で俯いているヴァン」の顔を覗き込んだ。
普通は自分の部屋の正面席が定位置となってなんとなく他の席に座らなくなる気もするが、それだと初日の時点でポウとヴァンが隣り合わせなのはおかしい。
(また、厨房・洗面所・玄関の正面席をカウントするなら昼食時のエラリイの隣がヴァンなのもおかしい。)
しかし最初の事件後、オルツィの部屋の正面席を空けていたのはオルツィがいつも使っていたからだと考えて良い?
→何人かは部屋の正面席に座らずに定位置を決めていると仮定して考えてみる。
そうすると初日と三日目のヴァンの隣席でエラリイ、アガサ、ポウの3人がいることになる。
初日ポウ・ヴァン・エラリイ・アガサ?
三日目ヴァン・アガサ・エラリイ
考えられるのは
・そもそも定位置に座らない。
→上記の全てが時間の無駄。
・どこかのタイミングで部屋の移動があったことに気づかずに自分の部屋の正面席に座ったことによるずれ。
→玄関正面とか空席の位置関係的に変わったら気づきそうなもんだけど。
わかんねー。
カップについて
オルツィの分は食器棚に片付けられた。
洒落たモスグリーンで正十角形。
カップ程度だとほとんど円のように見える。
毒を塗ったとして自分が当たらないように個別認識ができるか。
わからん。
状況の整理してなんの推理もできちゃいねぇ。
席の位置関係は重要かなと思ったんだけど、今のところ席や部屋のポジションが変わったからといってできることが増える人がいるかというと謎。
結局全員のアリバイないんだから等しくみな怪しいやろがい!
4.これからの予想
一人称視点が入る人たちを容疑者から除外していいもんかわからんけど、その説で言うと容疑者じゃないってことは次の被害者候補なんだよなぁ。
アガサとルルウ。特にルルウは引っかかっていることを思い出せるのか、人に伝える機会があるのか怪しい。
とりあえずは本土組か?
でも本土で何やるんだろう。
なんもできねー。悔しい。
以上